昔懐かしさを感じさせる落ち着いた佇まいの「撞木館」(旧井元為三郎邸)。和館・洋館・お茶室・蔵からなっており、玄関付近は洋館で、奥に進むとこの屋敷の中心となる日本家屋に続いています。約600坪の敷地があり、住居と庭園の調和の美しさに心打たれる屋敷のつくりです。
この「撞木館」のある名古屋城の東の白壁・主税・撞木町のあたりは、江戸時代までは武家屋敷街だったそうですが、明治維新後に移り住んできたのは豪商や旧家、新たに成功した実業家たち。この屋敷の持ち主だった井元為三郎氏も陶磁器輸出などで財を成した人物で、大正末から昭和初期にかけてこの屋敷を建てました。
平成8年に名古屋市の有形文化財に指定されて、名古屋城から徳川園に至る町並保存地区「文化のみち」の主なスポットの一つとになっています。2008年8月から耐震工事のため休館されますが、翌春には再公開される予定だそうです。
(2008/5/15)
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